主な改善実績

生産ライン現場改善事例を紹介します。 現場改善・原価低減は、早く行動した方が、本年度への寄与率が高くなります。今年、何とかしたいので有れば、早くスタートする事が重要です。

 

1.工場の採算改善(お客様の原価低減努力を支援)

採算改善は、真水の改善とも呼ばれ、効果(お金)は売上に換算すれば約10倍の価値があります。コンサルの中でも難しい活動の一つです。弊社は、独自に考案した物差しを使い採算改善案件の抽出から刈り取りまでを丁寧にアドバイスします。自動車部品の会社では企画・設計・製造から専門家を集め採算改善チームを組織して、この専門チームを教育し、半年でコンサル費の10倍以上の改善効果を出しました。

 

2.合理化支援(設備対応支援)

手作業で組立てる製品において、両手だけでは組立が難いことが有ります。そのような場合に、設備対応出来ないかとの相談が有ります。自動車部品工場において、5個の部品を一人の作業者で同時に組立出来る設備を見積り、提案する事が出来ました。諦めかけていた工程の自働化が、予算内で可能となりました。

 

3.現場改善(生産性向上支援)

約30台の設備で構成される自働車部品組立ライにおいて、ライン稼働率が65%と悪く問題となっていました。各工程の設備と人の作業時間を分析すると工程間に作業時間のバラツキが有り、ネック工程が存在している事が分かりました。このネック工程を要素作業別に時間分析して、問題を改善する事によりネック工程の対策を実施。ネック工程を改善すると新たなネック工程が浮き彫りになりますが、継続的に改善を進め、更に機種変更時の段取り改善を進め稼働率を89%まで向上する事が出来ました。弊社には、作業分析のライセンスを持った専門家が在籍しています。

 

4.現場改善(品質向上支援)

協力会社から購入しているアルミダイカスト部品において、6%の漏れ不良が発生していました。そこで、協力会社の工程や金型を現地現物にて確認を行い粘り強く改善(製品形状・湯口形状と径路・排気径路・金型清掃など)する事で漏れ不良を2%以下に低減する事が出来ました。そして、新製品の段階から漏れの少ない製品形状や金型設計が出来るようにハンドブックを整備して、モグラ叩き的な改善活動から脱却して上流での改善のしくみを構築しました。

 

5.現場改善(安全対策支援)

設備によるケガが発生し、安全対策の依頼を受けました。設備でケガが発生する場合の多くが、設備を止めずに異常処置(手を出す)する時に発生します。そこで、設備異常時は、まず停止すること、動いている設備に手を出さないように徹底すると共に、安全カバーの強化と安全ギャップを確保して、動いている設備に手が出せないように改善を実施。

 

6.5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)支援

現場改善指導に入ると、「5Sは良いので、技術的な指導をお願いします」と工場経営者の方から言われる事が有ります。5Sが出来ない工場は、安全・品質・生産性のどれをとってもダメなんです。そこで、5S評価を実施して工場管理者と、まず最初に5S活動から取り掛かり現場改善を実施。その結果、安全・品質・生産性が、他の改善を推進する前に良くなって来ました。

 

7.工場診断(1)

2日間掛けて工場診断する工場診断の依頼を受ける事が有ります。1日目は工場を工程の流れに沿って調査します。2日目は問題点の整理と対策案を検討して口頭にて結果をお伝えし、2週間以内に工場診断報告書を提出します。1秒1円と考えると多くのお金が工場のあちこちでムダに使われています。これらのムダをお金に換算して効果を算出します。最近、工場診断した工場では、作業速度そのものが遅く、余分な人をたくさん使っていた事例が有ります。作業速度には基準が有り基準を維持する事は工場管理者の仕事です。好き勝手な作業速度で作業する事を許していたら、狙った利益は出せません。

 

8.工場診断(2)

市の中小企業向け支援補助金を利用して、「工場診断」の依頼が有りました。生産性と品質を向上したい要望が有り、2日掛けて工場診断を実施しました。弊社の工場診断項目の中に、工場レイアウト(建屋構造、人・設備配置、部品・製品置場)確認、モノ&情報の流れ確認、不良内容調査等が有ります。この調査により「部品受入場と生産ラインの距離が遠い」、「異物による不良が多い」ことが判明し改善案を、お客様と一緒に考えました。七つのムダの一つの「運搬のムダ」そして、工場クリーン化の原則である「異物を持ち込まない・発生させない・堆積させない」の切り口で、改善案を立案する事が出来ました。改善案件全体としては、工場診断費用の10倍以上の効果額を積上げる事が出来ました。

 

9.工場診断(3)

自働車部品工場の工場診断で、生産現場を確認したところ「離れ小島(作業者を設備の間に離れて配置)」が多く有りました。生産ラインを検討する時に、工程ごとに設備を検討し、予定の場所に配置する事を優先した結果、作業者の位置が分散して「離れ小島」になっていました。作業者間をコンベア(搬送設備)で連結して、一見効率が良い様に見えますが、生産数量が減少して複数工程を、一人の作業者が担当する時には、工程間移動の歩行が多くなります。作業者を近くに集め、生産数量の変動に合わせ、人数を変更し易い設備配置にする事を配置図を作成してアドバイスしました。全体としては、工場診断費用の100倍近い額の改善ポイントをアドバイスしました。

 

10.設備費コストダウン支援

日々改善を進めると、人の作業は、部品取付・取外し・検査・仕分けなど、設備より人の方が単純な作業をしている場合が多いです。しかし、このような作業を自働化するには、ロボットや視覚装置の活用が必要になります。このような場合、設備費が高額となり投資回収年数が大きくなり投資が難しくなります。そのような場合に、設備費を安くする取組が重要です。弊社は、コンサルだけでなく、このような設備コストダウンの方法も具体的にアドバイスしています。設備化を検討する場合は、人による作業でムダを無くした後に、設備を導入する事が重要です。人の作業にムダが有るまま機械化したら高い設備になってしまいます。

 

11.段取り改善支援

自働車部品工場(組立ライン)において、20人の作業者が働いていますが、機種変更の際に先頭工程が段取りに180秒(3分)掛かっていました。一日に10回の段取りが有りますので、合計30分停止している事になります。20人いますので段取りロスは10時間になります。そこで、内段取り(ライン停止)の外段取り化(ラインを止めずに事前準備)と治具のワンタッチ交換を実施し9秒で段取りが出来るように改善しました。また、他の工程も9秒以内で段取り出来るように改善して1人工相当の省人効果を出しました。段取り改善は、設備工程でも稼働率を向上させることが出来るので、設備投資の抑制にもなり採算改善にも繋がる工場で重要な改善活動です。

 

12.工場レイアウ検討支援(増築)

設備の増強に合わせ、工場拡張を検討している自動車部品会社から、工場レイアウトの検討依頼が有りました。小規模の工場の場合、工場レイアウトを検討する経験は少なく、なかなかレイアウトが決まらないので困っていました。そこで、将来の姿を描き、今回は、ここまでを実現すると言ったシナリオで、3つのレイアウト案を提案しました。そして、お客様に納得頂いたレイアウトに決定しました。

 

13.工場レイアウト検討支援(既存工場内)

30年間同じ工場で、増産を続けている工場から、工場レイアウトについての相談が有りました。昔は、同じ工程をまとめて、幾つかの島をつくり、工程ごとに多くの在庫を持ち、保管・仕分けに人手をかけるスタイルが主流でした。検討依頼が有った工場も、このような考えでレイアウトされていました。その結果、人の作業の多くが、設備への部品供給と取出し、検査、保管・仕分けに人手が掛かっていたのです。そこで、部品工場と組立ラインを同期化して、必要最小限のバッファ(中間在庫)で繋ぐレイアウトを提案しました。このレイアウトを実現する為に、保全力強化と段取り改善に取組み、ロボットと視覚装置の導入も検討しました。

 

14.仕掛部品在庫低減支援

自働車部品工場において、切削した部品を約800品番在庫していました。在庫はたくさんあれば安心ですが、多くのリスク(設計変更・保管面積・死蔵品・不採算など)が有ります。そこで、品番ごとに何日分の在庫を持っているかグラフで見える化しました。その結果、何年分も在庫が有るものや異常に多い物は処分しました。また、毎日生産する品番は、設備・金型保全力を強化して、在庫低減しました。その結果、仕掛部品在庫を従来の半分に低減する事が出来ました。

 

15.梱包改善支援

お客様に製品を納入する自動車部品工場において、専用のダンボール箱に補給部品を梱包して納入していました。ダンボール箱が一品一葉となり多種のダンボール箱が必要でした。そこで、ダンボール箱の標準化を進めダンボール箱の段取り回数削減とダンボール箱のコストダウンを実現し、梱包費を半減する事が出来ました。

 

16.農作業改善支援

法人化された大規模農業の場合、農園で働く人数も多くなります。このような場合、作業分担を決めて少人数のチームで作業を行う場合が多いです。弊社の現場改善の経験を活かし、収穫作業・栽培作業・梱包作業のムダを見付けて改善する事により、作業効率を30%向上させる改善案件の積上げが出来ました。作業改善にて人件費を低減する事により、農作業合理化の為の新たな投資もやり易くなります。

 

17.企業間のマッチング支援

コンサル会社は、多くのお客様と仕事をしていますので、それぞれの会社が、どのような会社を探しているか分かります。大手企業が技術力の有る生産設備メーカーを探していましたので、設備会社を紹介して、視覚検査装置の発注が出来ました。また、設備会社は、大手企業との関係構築が出来ました。

 

18.問題点の真因究明支援

材料メーカーにおいて、毎日同じような設備停止が発生していたので、改善の依頼を受けました。現場から上げられた情報を特性要因図に整理して、設備停止原因を確認すると、毎日ほぼ同じぐらいの停止回数が有る事が分かりました。この再現性が有る事に着目し、定期的に行う作業を洗い出し、特性要因図で整理した要因と照らし合わせ、二つの仮説を立てました。そして、この仮説を裏付ける為に、公的な機関の検査装置(有料)を活用して、原因の絞り込みが出来。資料を作成して、お客様に説明したところ、原因究明のアプローチの仕方について、大変参考になったと喜んで頂きました。